先祖の足跡
2010年 02月 21日
「突然すみません!」と大分からのお客様
団体旅行で初めて輪島に 他のお仲間から抜けてわざわざ蔦屋へ
これには素敵なお話があるのです
入っていらっしゃるなり、「この袋おたくのものですか?」
と、漆器をお納めするときに入れる古い和紙袋を出された
見ると、蔦屋が納めたとわかるはんこが押されている
「家には、この袋に入った漆器が沢山あります。お重箱、お椀、皿、等漆器のすべてが
蔦屋さんで造られたものみたいです」
「今度輪島を旅する機会があり、このお店がまだあるのならば是非尋ねたい」
と一枚の袋をたよりに我が家にたどり着かれました
箱には、昭和16年と書かれているそうです
いまから約70年前、もとやさんのおじいさんが納めた器です
今でもとても綺麗に凛としていて現役選手と聞き、とてもうれしくなりました
先祖の足跡がこんなかたちで知ることとなり、驚くのと同時に
今私達がお嫁に出している器たちが、70年後どうなっているか?
現役選手であるようなものづくりをしなければと責任を感じました
お帰りの際、今も変わらぬはんこを押した新しい和紙袋をお土産にお渡ししました
by urushi-yoshiko | 2010-02-21 00:05 | 漆のこと | Comments(0)